ヴァイオレット・エヴァーガーデンの魅力を3分(約1,500文字)でお伝えします。

あらすじ
人の心を理解できない少女「ヴァイオレット」が、自動手記人形(ドール)という手紙代筆の仕事を通じて人の心に触れ、人間らしく成長する姿を描いた物語。終戦間際の激しい戦闘の中、上官のギルベルトが口にした「愛してる」の意味を探し求めることが物語の軸になっています。
ドールの仕事はどれも困難で、依頼主を救い、人々に感動を与える中で繊細な感情を知っていきます。一方で、孤児だった彼女は武器(少年兵)として多くの命を奪った罪の意識に苦しむ場面も。彼女が「愛してる」を理解し、その返事を伝えることができるのでしょうか。
見どころ 本作の面白さ
自然と涙がこぼれるストーリー
手紙によって生きる希望を得る人もいれば、大切な想いをずっと先の未来にまで残すことができる人もいて、その様子に胸がいっぱいになります。贈る人も受け取る人も、心を救われるような、時としてとても悲しい、手紙の不思議な力。手紙で素直な気持ちを伝えるとい身近な行為に共感して、物語がフッと胸に入ってくるのではないでしょうか。
繊細で美しい作画
手書きの柔らかで繊細な作画が特徴的で、写真でも見てるかのような世界が描かれています。製作者の作品にかける情熱を感じずには入られません。CGを使ったペタリとした質感の作品が増えていますが、ていねいに作り込まれた映像に思わず見入ってしまうことでしょう。
実際に観るのが早い、ということで下の動画を観ていただきたいです。
テレビシリーズの感想
誰かに手紙を書きたいと思いました。そばにいる家族に、出会った全ての人に感謝を伝えたい、生きている素晴らしさを誰かと共有したいと、そんな風に思わせてくれる作品です。
どんな人におすすめということはなく、しばらく現実を離れたいと願えば物語の世界に連れ出してくれるアニメだと思います。最終話まで観た人の心にはきっと、受け止め方は人それぞれだったとしても、何か残るものがあるのではないでしょうか。アニメ好きでない人にもおすすめしたい作品のひとつです。
テレビシリーズと劇場版
劇場版では、テレビシリーズの続きから物語が再開します。冒頭、テレビシリーズで登場した依頼主のひ孫が、依頼主が残した手紙たちに触れるシーンがあります。テレビシリーズを観た人の中には、これだけで涙ぐんでしまう人もいたのではないかというほど感慨深いシーンでした。
劇場版をもって物語が完結するので、テレビシリーズを観たのであれば必ず劇場版も観ることをおすすめします。現在、劇場版の放映は終わりつつあるので、動画配信サービスでの配信やDVDレンタルを待つのもいいかもしれません。現在、テレビシリーズを配信しているのはNetflixのみです。Netflixは無料期間がありますので、ぜひこの期間を利用して視聴していただきたい。
最後に
エンディングの「みちしるべ」が、泣き疲れたところに優しく染み渡る。そんな体験ができるアニメです。京都アニメーションのスタジオ放火というショッキングな事件もあり、映画館で上映されていることに寂しさと少しホッとする気持ちがありました。
疲れて涙を流したい気分の人、退屈しのぎにアニメを観たい人、いろんな人が作品を楽しめることを心から願っています。
コメント