「たけはら憧憬の路」に見る地域と人情とオタク

 2023年のたけはら憧憬の路は2019年以来、4年ぶりの開催。僕は今年初めて参加しました。
 竹原にはかなりの数の「たまゆらー」がやってきていた。2011年に放送された「たまゆら」シリーズの人気もあって、憧憬の路にはたくさんのオタクが集まっていた。放送から10年以上が経過していて、人気の根強さというか、コンテンツがまだしっかりと生きていることに驚いた。もちろん僕もたまゆらきっかけで竹原を知った。
 アニメの中で、憧憬の路が特別なものとして登場しているだけに、街に着いた時は「念願の憧憬の路だ」と落ち着かなかった。きっと他のたまゆらー達もそうなのだろう。アニメを観た人はみんな特別な気持ちでここを訪れるのだ。

 夕方の早い時間に到着したので、あたりをしばらく散策。小さな街並み保存地区にかなりの人出があり、この時間はまだ明かりを灯す竹が運ばたりなんかしていて、みんなのいつ始まるのだろうかというそわそわとした雰囲気を感じた。
 準備する様子を眺めていると、地元の方が「(茶化すように)ほら、突っ立ってないで準備したら?」「腰が痛いから俺はいいや」と会話されていた。そして、夕方5時に向けて「そろそろやるか」と聞こえてきそうなくらいゆるりと準備が進められていた。
 そこに住んでいる人たちの「今年もやりますか」というゆるりとした空気感。地元の人が動き出し、近隣からも人が集まって1つのイベントが今目の前で出来上がるという実感。「いき」だなと思った。
 地方創生、地域活性化と言うけれど、結局そこに住んでいる人たちが街に魅力を感じているかどうかが一番大切な気がした。なんというか、地元愛、ふるさと教育という言葉だけじゃダメなんだ。

 このたまゆら効果について、地元の人の間ではどう思われているのか気になる。恐らく、好ましくないと思う人もいるだろうけど、なんだかんだたまゆら人気にあやかっているところもあり、僕にはうまいこと共存しているように見えた。(そう見えただけかもしれない)
 アニメの舞台になることが必ず地域の活性化に繋がるわけではないけど、竹原本来の良さとアニメの人気が相まって良い効果が出ているのは間違いなさそう。

 日が暮れると、竹燈がやわらかく街を照らす。思わず写真を撮りたくなるので、ぜひ実際に見に行ってほしい。帰りの電車の時間が迫る中、ギリギリまで粘って歩き回った。短い時間だったけど最高の体験でした。
 街の方が皆さん親切で、休憩させてもらったお店では気さくに話しかけていただいた。カフェの目の前の広島焼きのお店「ほり川」には長蛇の列ができていたので、ここで食べることはできなかった。この記事を書きながら、広島に行ったのにも関わらず広島焼きを食べていないという事実に気づき少しへこむ。今度この辺りを訪れた時は挑戦したい。

 ボランティア、高校生、地域住民の方々、老若男女いろんな人の力でこのイベントが成り立っていて、この感動は写真には残せない。綺麗なだけじゃない、何だか「いき」で、それでいて温かい。皆さんもぜひその目で確かめてほしい。

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